Ⅳ.イギリス植民地時代の「遺産」 Ⅳ-1.はじめに.

インド人にイギリスの植民地支配について聞いてみた。全体としては悪だけど、その中には善もあった。そんな感じに、冷静に把握している。インドを単純に「被害者」であるとは考えていない。これが、ボクの知っているインド人の「植民地支配された側の感想」になる。 (ケシの果実) 三角貿易とは、19世紀に、イギリス、インド、清(中国)との3つの国の間で行われた貿易ことです。 この三角貿易を説明する上で、ポイントとなる貿易品は、茶とケシの実からつくられるアヘンと呼ばれる麻薬です。 アヘンは公に認められた貿易品ではなく、イギリスが自国の利益だけを考え、密貿易で取引きした品目でした。 また、インドがイギリスの植民地になっていたこともポイントです。 はじめに 現在では、世界第2位の人口を有する国として、世界経済で重要な地位を占めるインドですが、以前は大英帝国の植民地でした。 このテキストでは、インドの植民地化とイギリス経済への影響を中心に解説します。 イギリスによる植民地化 インドの植民 今まで「1.」で紹介した疑問について考察しつつ、インドにイギリス植民地支配が与えた影響について述べてきたわけだが、この章ではそれがどういう形で現在まで残っているのか、について述べることで結論としたい。 イギリス産業革命とは 産業革命は、18世紀後半にイギリスで始まりました。 イギリスで産業革命がおこった理由は以下であると言われています。 (1)重商主義政策などによる16世紀以降の資本蓄積 (2)18世紀の農業革命以降の人口増による安価な労働力 アフリカ分割から始まったアフリカの植民地化は、その後のアフリカの発展や開発に多大な影響を与えました。その影響について詳しく見ていきたいと思います。現在の世界においてアフリカ(一部の北アフリカを除く)は、西洋的なスタンダードで見れば最も発展や